観葉植物の栄養剤の種類

観葉植物を育てているお宅で、鉢の中に緑色の液体が入ったスポイドのような形をしたものを見かけることがあります。
これは栄養剤で、活力剤とも呼ばれ、その種類は、使い方や形状で区別されています。
肥料と同じ成分が明記されているため、肥料として使えると思っている人もいるようですが、肥料とは異なります。

栄養剤と肥料の違い

栄養剤は、人間が飲む栄養ドリンクをイメージすると分かるように、生育状況が思わしくない時に補助の役割をします。
肥料がごはん、栄養剤はビタミン剤のようなもの、とイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。
ですから、肥料を与えずに栄養剤をたっぷりあげても、観葉植物の健全な生長は期待できないのです。
肥料は肥料取締法という法律に縛られており、植物に必要な三要素のチッソとリン酸、カリウムが規定以上入っていることが条件となるそうです。
一方、活力剤は法律の縛りがなく、三要素が入っていたとしても量はわずかなようです。
使う際の注意点や、栄養剤の種類についてご紹介します。

小さな容器のアンプルタイプ

前述したように、よく鉢に逆さまに挿してある、小さな容器に液体が入っているのがアンプルタイプです。
最近では、100円均一のお店やホームセンターでもよく見かけるようになりましたね。
メリットはなんといっても簡単なところで、逆さにして土に挿し、中身がなくなったら新しいものと取り替えればいいだけです。
園芸の知識も経験もなく、初めて観葉植物を育てる人に特におすすめです。
栄養剤ではなく、液体タイプの肥料がアンプルになっていることもありますので、間違えないように気をつけましょう。

薄めてお得な液体タイプ

液体を水で薄めて使用するタイプは、水やりと同時にでき、時間と手間が省けます。
植物の状態や、種類に合わせて濃度を調整しながら使えるというメリットもあります。
こちらも、液肥という液体の肥料と間違えやすいので、表示をよく確認してから使いましょう。
植物別にタイプ分けされたものが売られていて、観葉植物用と書かれているものを選べば初心者でも安心です。
観葉植物に必要な栄養素がバランスよく配合され、観葉植物用のものはチッソが多めに配合されているようです。
何倍にも薄めるので、長持ちして経済的です。

ハイドロカルチャーにもオススメな錠剤タイプ

アンプルタイプ、薄めるタイプより、更に簡単で手軽なのが錠剤タイプです。
土の上にぽんと置くだけなので、手もほとんど汚れず、時間もかかりません。
形が崩れてくるまでそのままでよく、長持ちしますので、ものぐさな人でも観葉植物を育てることができますね。
入れ物が小さく土がないため、アンプルタイプを挿すのが難しいハイドロカルチャーにも向いています。
錠剤がハート型のかわいらしい栄養剤もあるので、インテリアにこだわる方におすすめです。

葉に直接かけられるスプレータイプ

上記の3タイプのほかに、スプレータイプの栄養剤もあります。
鉢のそばに置いておけば、元気がないと気づいたときにさっと吹きかけることができますね。
葉っぱに直接噴射すれば、直接葉から栄養素を取り込めます。
さわやかなユーカリの香りのものもあり、嫌な臭いの緩和にも役立ってくれます。

栄養剤を使う際の注意点

元気が出るからと、なんでもかんでも栄養剤を与えればいいというものではありません。
観葉植物にとって、冬はお休みの時です。
ですから冬の間は、栄養剤を与える必要はありません。
パッケージが肥料と似ているものが多いので、購入の際は表示をよく確認しましょう。
また、錠剤のものは、薬やお菓子と形状が似ています。
子供やペットが間違って口にしてしまう事故も実際に起きているようですから、管理には気を配りましょう。

栄養剤カバーでおしゃれにガーデニング

挿すだけのアンプルタイプは便利ですが、外から見えてしまうのが気になるという人もいるでしょう。
そんな人には、上から被せておしゃれな栄養剤カバーがあります。
ただ栄養を与えるだけでは物足りない、インテリアとしての価値を高めたい、という人にピッタリです。
デザインもスタリッシュなものから、かえるや人形、きのこのモチーフなどの可愛らしいものもあり、たくさんの種類が選べます。
鉢のデザインや、庭や部屋の雰囲気にあったものがきっと見つかるでしょう。
ちょっとしたプレゼントにも、喜ばれそうですね。

元気のない観葉植物に活力をくれる栄養剤

元気がないときに、簡単に活力を与えてくれる栄養剤は、観葉植物を育てている人にとってありがたい存在です。
形状も数種類あり、用途や状態によって使い分けることもできます。
挿し木や植え替えをした後は、人間がお引越しをした時を想像すると分かるように、
植物も体力が落ちています。
ストレスも溜まっていますから、そんな時にも栄養剤が活躍してくれるでしょう。